このページは、店長がいなくても現場が回るために「判断の型(OS)」をまとめた一部です。
「OS」とは、「判断と行動を統一」する『土台』を言います。
「店長OS」とは、店舗で働くスタッフの「判断と行動」を、「同じ基準」にするためのものです。
このWebは「読むだけで終わらず、現場スタッフが“判断と行動を見直す”ための入口として使えます。
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もう一人の店長OS > 第2章|視点転換と設計 > ④ 正解を教えるほど、現場は止まる
④ 正解を教えるほど、現場は止まる
現場が止まる。注意が増える。売上が安定しない。
そうなると、多くの店長は「正解を増やそう」とします。
「これが正しいやり方」
「次からはこうして」
「この場合はこう対応して」
もちろん、正解を伝えること自体が悪いわけではありません。
でも、店舗運営ではよくある現象があります。
正解を教えるほど、現場が止まっていく。
これは教育不足でも、やる気不足でもなく、構造の問題です。
「正解があるほど安心」なのに、なぜ止まるのか
正解があると、本来は安心して動けるはずです。
ところが現場では、正解が増えるほど、逆に動きが鈍くなることがあります。
理由はシンプルで、正解が増えると、現場の頭の中はこう変わるからです。
- 「考えて判断する」→「正解を当てにいく」
- 「状況を見る」→「正解を探す」
- 「自分で決める」→「怒られない選択をする」
これが進むと、現場は「止まる方が安全」になります。
「①のページ」で整理した“止まる合理性”が、ここでさらに強化されます。
正解が増えるほど「確認」が増える
正解が1つなら、覚えればいい。
でも正解が増えると、現場はこうなります。
- 「この状況は、どれが正解なのか」
- 「例外はどうしたらいいのか」
- 「前と同じ対応でいいのか」
現場では、正解の“選択”が難しくなります。
すると、最も安全な行動は「確認」です。
確認が増えるほど、判断の速度が落ち、現場は詰まります。
これが売上にも影響していきます。
「正解を教える運営」の落とし穴は、基準が残らないこと
正解を教える運営は、その場は早いです。
でも、次の場面で同じ迷いが起きます。
なぜなら、多くの場合、教えられているのは「やり方」であって、
判断の基準(なぜそうするか)が残っていないからです。
現場で起きるのはこういう状態です。
「言われた通りにやったのに、今日は違うと言われた」
「前は良いと言われたのに」
「結局、誰の判断が正しいのか」
「②のページ」で整理した「注意や修正が増える構造」と同じ方向に進みます。
正解ではなく「判断の型」を残すと、現場は動く
ここで視点を切り替えます。
現場を動かすために必要なのは、正解を増やすことではありません。
必要なのは、迷ったときに戻れる判断の型(OS)です。
例えば、最初に残すべきものはこの3つです。
- 優先順位:迷ったら何を先にするか
- 許可までの基準:どこまで現場判断で進めてよいか
- 相談する基準:どこからは必ず相談するか
正解は無限に増やせます。
でも、判断の型(OS)があれば、例外に強くなります。
そして、店長が不在でも現場が回り始めます。
店長がやるべき仕事が「教える」から「残す」に変わる
正解を教え続ける運営では、店長の仕事は永遠に終わりません。
なぜなら、現場は常に例外が起きるからです。
だから第2章では、店長の仕事をこう捉え直します。
店長の仕事は、判断することだけではなく、
判断の基準を残すことである。
次の⑤では、「任せたいのに任せられない」本当の理由を整理します。
“信頼”や“相性”ではなく、構造の問題として扱います。
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正解を教えるほど現場が止まる理由は、「考える」より「当てにいく」構造が生まれるからでした。
次は、なぜ任せたいのに任せられないのか、その原因を整理します。
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相談したい方へ
「うちの現場だと、どこが詰まっている?」
「判断を置くなら、何から決めればいい?」
「最小限のOS(同じ基準)でいいから形にしたい」
そう感じたら、相談ページから「今の状況」を教えてください。
現場の“止まり方”を整理して、最小限のOS(同じ基準)から設計します。
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