② 指示待ち現場が生まれる本当の理由

このページは、店長がいなくても現場が回るために「判断の型(OS)」をまとめた一部です。
「OS」とは、「判断と行動を統一」する『土台』を言います。
「店長OS」とは、店舗で働くスタッフの「判断と行動」を、「同じ基準」にするためのものです。

このWebは「読むだけで終わらず、現場スタッフが“判断と行動を見直す”ための入口として使えます。

今どこを読んでいるか:
もう一人の店長OS > 第1章|前提の誤解 > ② 指示待ち現場が生まれる本当の理由

② 注意や修正が増える現場の共通点

同じ注意が、何度も出る。
そのたびに、店長や先輩が修正する。
そして現場は疲れる。

この状態が続くと、店舗はこうなります。

  • スタッフは「どうせまた修正される」と考えて、動けない
  • 店長は「結局自分が見ないとダメ」と感じて、任せない
  • 空気が重くなり、教育も継続しない

でもここでも、原因を「能力」や「やる気」の問題にするとズレます。
注意や修正が増える現場には、共通の構造があります。

注意が増える現場は「正解が人に入っている」

注意や修正が増える現場の特徴は、これです。

  • 正解が「手順」ではなく「人の頭の中」にある
  • その場その場で、言い方・基準・許容範囲が変わる
  • 結果として、スタッフは“正解を当てる”動きになる

つまり、スタッフはサボっているのではなく、
「今この瞬間の正解」を探す作業をしている状態です。

注意が繰り返される本当の理由は「判断基準が共有されていない」

注意というのは、多くの場合「やり方」ではなく、判断に対して起こります。

例えば、このような場面です。

  • お客様対応の優先順位(何を先にするのか)
  • 例外対応(イレギュラーの時の内容)
  • 予約・時間・売上のバランス(どこまでを許容するのか)

ここに「店舗としての基準」がないと、スタッフはこうなります。

「前回は良いよと言われた」
「今回はダメだと言われた」
「結局、誰に聞けばいいのか」

そして店長側はこう感じます。

「何回言っても直らない」
「毎回同じ注意をしている」
「きちんと考えていないのではないか」

でも実際は、考えるための基準が渡されていないだけです。

注意と修正が増える店舗の「3つの共通構造」

① ルールが「言葉」ではなく「空気」になっている

「なんとなくそうしてる」
「暗黙の了解」
「見て覚えて」
これが増えるほど、判断は個人差になります。

② “例外”が多いのに、例外の扱い方が決まっていない

現場は例外だらけです。
だからこそ必要なのは「例外の時の基準」です。

  • ここまでは現場判断でOK
  • ここからは必ず相談

③ 注意が「結果」だけに向いていて、基準が残らない

注意が「ダメ」「違う」「そうじゃない」で終わると、
次に同じ場面が来たとき、スタッフはまた迷います。

必要なのは、こういう形です。

  • なぜダメなのか(判断の理由)
  • 代わりに何を優先するのか(優先順位)
  • 次からどう判断するのか(基準)

注意を減らす最短ルートは「正解を増やす」ことではない

注意が多いと、つい「マニュアルを増やそう」となります。
でも、マニュアルを増やすほど現場は止まります。

ここで大事なのは、正解を増やすことではなく、迷ったときに戻る基準を置くことです。

例えば、店舗で最初に揃えるべき基準はこの3つで十分です。

  • 優先順位:迷ったら何を先にするか
  • 相談する基準:どの状態なら必ず相談するか
  • 許可までの基準:どの状態なら現場判断で進めてよいか

これが揃うと、注意は減り始めます。
そして、現場の疲弊も減ります。

第一章での位置づけ

①では「現場が止まるのは能力不足ではなく構造」と整理しました。
②では、その構造が「注意と修正の増加」を生む仕組みを整理しました。
次の③では、この状態が売上の不安定さにどうつながるかを整理します。

次へ:③ 「回る現場」と「止まる現場」の決定的な違い
前へ:①店長がいないと現場が止まるのは、能力不足ではない


相談したい方へ(固定ページへの案内)

「うちの現場だと、どこが詰まっている?」
「判断を置くなら、何から決めればいい?」
「最小限のOS(同じ基準)でいいから形にしたい」

そう感じたら、相談ページから状況を教えてください。
現場の“止まり方”を整理して、最小限のOS(同じ基準)から設計します。

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